年間休日163日はなぜ実現できた?介護業界の働き方改革から見えた本当の目的
介護業界で「年間休日163日」という働き方を耳にすると、「休みが多い会社」という印象を持つ方もいるかもしれません。
しかし、本当に注目すべきなのは休日数ではなく、その制度が生まれた背景です。
年間休日163日は、福利厚生を充実させるためだけに導入された制度ではありません。限られた人財でより良い介護サービスを提供するため、生産性と働き方を見直した結果として生まれた仕組みです。
年間休日163日の目的は「休みを増やすこと」ではない
ココロココが制度を見直したきっかけは、介護現場の働き方にありました。
夜勤の長時間勤務や、時間帯によって業務量に差があるにもかかわらず同じような人員配置が続くなど、現場には改善できる余地がありました。
そこで重視したのは、人を増やすことではなく、「本当に必要な時間に必要な人数を配置できる仕組み」をつくることです。
勤務体系を見直し、すべての勤務を10時間勤務へ再設計した結果として実現したのが、年間休日163日という働き方でした。
「介護業界の当たり前」を見直すことから改革は始まった
介護業界では、16時間の夜勤が一般的とされてきました。
しかし、「本当にこの働き方が最適なのか」という疑問から、ココロココでは従来の常識を見直しました。
夜勤そのものは欠かせない仕事ですが、長時間勤務による身体的・精神的な負担は小さくありません。
また、人手不足への対応を採用だけで解決しようとするのではなく、働き方やシフトそのものを見直すことで、限られた人財でも質の高いサービスを提供できる環境づくりを目指しました。
制度づくり以上に難しかったのは「変化への理解」
新しい制度を導入する際、大きな課題となったのは制度設計そのものではなく、人が変化を受け入れることでした。
勤務時間や休日が変われば、生活リズムや仕事との向き合い方も変わります。そのため、現場では「本当に運営できるのか」「サービス品質は維持できるのか」といった不安の声もありました。
そこで大切にしたのは、「なぜ制度を変えるのか」という目的を丁寧に伝え続けることです。
制度はつくるだけでは意味がありません。背景や目的を共有し、納得して初めて現場に根付くという考えのもとで改革を進めました。
働く人の余裕が、より良い介護につながる
導入当初は戸惑いもありましたが、働き方に慣れるにつれて、「この働き方の方が良い」という声が聞かれるようになりました。
休日が増えたことで仕事以外の時間を大切にできるようになり、心身の余裕が生まれます。その変化は職員だけでなく、お客様へのサービスにも良い影響をもたらしました。
さらに、年間休日163日という働き方は採用面でも大きな反響を呼び、「介護業界でもこんな働き方ができる」という新しい印象を持ってもらうきっかけにもなりました。
働くことは人生を豊かにするための手段
ココロココが大切にしているのは、「働くことは人生そのものではなく、人生を豊かにするための手段」という考え方です。
仕事を通じて成長し、誰かの役に立ち、仲間と挑戦する。その経験が人生を豊かにしていく。その考え方を形にした取り組みの一つが年間休日163日という制度です。
そして、この制度はゴールではありません。これからも生産性の向上やテクノロジーの活用、業務の見直しを進めながら、一人ひとりが自分らしく価値を発揮できる環境づくりに挑戦し続けています。


