新人教育で大切なこととは?研修の前に整えたい「成長の土台」
新人教育を充実させようとすると、介護技術や知識を教える研修に目が向きがちです。もちろん研修は必要ですが、それだけで新人が主体的に成長するとは限りません。
ココロココが新人育成で大切にしているのは、「何を教えるか」の前に、会社と本人の認識を揃え、本人が自分なりの目的を持てる土台をつくることです。そのうえで研修や経験を重ね、自分で考え、学べる状態を目指しています。
新人がつまずく原因を「能力」だけで考えない
新人が仕事でうまくいかないとき、本人の能力に原因を求めてしまうことがあります。しかし、ココロココでは、会社と本人の「認識のズレ」も考える必要があると捉えています。
会社は何を目指しているのか。何を大切にしているのか。どんなルールがあり、何をすれば評価されるのか。反対に、何をしてはいけないのか。こうした目的や価値観、基準が曖昧なままでは、本人が良かれと思って行動しても、会社が求めることとズレる場合があります。
だからこそ、研修以前のオリエンテーションで共通認識をつくる。その土台があることで、自分で考えて行動しやすくなり、その後の研修やOJTから得られるものも大きくなると考えています。
「何のために頑張るか」は本人が決めていい
共通認識をつくった次に大切なのが、本人自身の目的意識です。「何のために学ぶのか」「何のために頑張るのか」がなければ、学びは受け身になりやすくなります。
その目的は、必ずしも「施設長になりたい」「介護のプロフェッショナルになりたい」といった仕事上の目標である必要はありません。旅行をするためにもっと稼ぎたい、家族との時間を大切にしたい、好きなことにお金を使いたいという目的でもいいと考えています。
自分がどうなりたいのかが見えてくれば、その実現に向けて仕事や学びを自分事として捉えやすくなります。会社が目的を決めるのではなく、本人が目的を見つけ、そのために学びたくなる環境をつくることが重要です。
新人育成は、入社後の研修だけで完結しない
ココロココでは、採用と育成を別々のものとは考えていません。これまでの新人育成を通じて感じてきたのが、「採用の失敗を、教育だけで補うことは難しい」ということです。
ここでいう採用の失敗とは、能力の高低ではありません。ココロココのビジョンや価値観に共感しているか、本人なりに「ここで働きたい」という意思や目的があるかということです。
採用段階で理念やビジョンを伝え、共感して入社してもらう。入社後はオリエンテーションで目的や価値観を共有し、その上に研修や実践、さまざまな経験を積み重ねる。教育はゼロから人をつくるのではなく、本人の中にある目的や可能性を広げるものだと考えています。
最初は伴走し、少しずつ本人に任せていく
入社直後から、すべてを自分で考えて行動することを求めるわけではありません。ココロココでは、新しく入った職員に必ず「BB(メンター)」をつけ、初期の期間を伴走する仕組みにしています。
最初の数カ月は、仕事だけでなく、会社が何を大切にしているのか、困ったときに誰へ相談すればいいのか、自分がどう成長していけばいいのかを理解していく時期です。
BBの役割は、すべての答えを教えることではありません。困ったときに相談でき、一緒に考え、本人の考えを聞く存在です。最初はしっかり支えながら、少しずつ本人に任せ、最終的には自分で考え、判断し、学べる状態を目指します。
「楽しいから学びたい」と思える体験も育成になる
ココロココがこれから新人育成に取り入れたいと考えているのが、「遊び」の要素です。同期で何かに挑戦する、ゲームをする、遊びに行く、先輩と交流する、会社の外でさまざまな経験をする。新人研修を、知識や技術を教えるだけの場にはしないという考え方です。
一緒に笑ったり、挑戦したり、失敗したりする中で仲間との関係ができれば、会社への愛着にもつながります。その土台があることで、理念やビジョンを自分事として捉え、「ここでもっと頑張りたい」「こんなPLAYERになりたい」という気持ちにつながると考えています。
新人教育で大切なのは、何をどれだけ教えるかだけではありません。会社と本人の共通認識をつくり、本人なりの目的を持ち、最初は支えながら少しずつ任せていく。そして「もっと知りたい、やってみたい、成長したい」と思える経験を用意する。研修はその一つであり、目指すのは、人が自分から成長したくなる環境そのものです。
