学ぶ文化のつくり方とは?研修を増やすだけでは人が育たない理由
「社員にもっと学んでほしい」「研修を用意しているのに、なかなか行動につながらない」。人材育成を考えるとき、研修や教育制度を充実させることに目が向きがちです。
しかし、研修の数を増やすだけで、本当に「学ぶ文化」は生まれるのでしょうか。
ココロココが大切にしているのは、学ぶことを求めるのではなく、仕事や人との関わりの中に「もっと知りたい」「できるようになりたい」と思えるきっかけをつくることです。
研修を増やすだけでは「学ぶ文化」にならない
会社が「この研修は大切だから受けてください」と伝えても、本人が必要性を感じていなければ、研修を受けること自体が目的になりやすくなります。受講して終わりとなり、日常の行動につながらないこともあります。
一方で、仕事の中で「これができるようになりたい」と感じたり、身近な先輩を見て「あの人のようになりたい」と思ったり、新しい役割を任されて「もっと知らなければできない」と気づいたりすれば、学ぶ意味は変わります。
研修は、学ばせるための目的ではありません。本人の「もっと知りたい」「できるようになりたい」という思いに応えるための手段の一つだと、ココロココは考えています。
学びたくなるきっかけは、日常の仕事の中にある
学びのきっかけは、特別な研修や制度だけから生まれるものではありません。
尊敬できる先輩がいること。新しいことに挑戦できること。仕事を任せてもらえること。他の業界を見る機会があること。分からないことを気軽に聞けること。挑戦する人を周囲が応援すること。
こうした日常の一つひとつが、「もっと知りたい」という気持ちにつながります。
学んできた人がその内容を周囲に共有し、それを聞いた別の人が刺激を受ける。会社から一方的に学習を求めなくても、学びが自然に循環していく状態こそ、ココロココが目指す「学ぶ文化」です。
「この研修に行きたい」という声が生まれる組織へ
ココロココでは最近、職員から「この研修を受けに行ってもいいですか?」という相談が増えてきました。
以前は会社側が研修を探し、「この研修を受けてください」と提供する形が中心でした。しかし、委員会活動やプロジェクトなど、普段とは少し異なる仕事を経験する機会が増える中で、新しい課題や興味に出会う職員も増えています。
経験する。興味を持つ。自分で学ぶ。学んだことを周囲へ伝える。そして、それが別の人への刺激になる。
こうした循環が生まれることは、「学ばされる状態」から「自分から学ぶ状態」への変化につながっています。
介護の価値を高めるには、学び続けることが必要になる
ココロココが学ぶ文化を大切にする背景には、介護という仕事の価値をもっと高めたいという考えがあります。
介護の仕事には、身体介護の技術だけではなく、認知症への理解、コミュニケーション、その人らしい生活をどうつくるか、ご家族との関係、多職種との連携など、多くのことが求められます。
介護の価値を高め、働く人の社会的な評価や給与まで高めていくためには、まず働く側がプロフェッショナル性を高め続ける必要があります。
だからこそ、一部の人だけが研修を受けるのではなく、日常の中で学ぶことが当たり前になる組織をつくることが重要だと考えています。
学ぶ理由になるのは「実現したい未来」
学び続けるために必要なのは、「もっと勉強しよう」と言い続けることではありません。
ココロココが重視しているのは、「こんな会社になったら面白い」「介護がこんな仕事になったらいい」という未来を描くことです。
介護職の給与がもっと上がる。介護が子どもたちから憧れられる仕事になる。介護が必要になっても旅行や外食を楽しめる。介護があることで人生の選択肢が広がる。
実現したい未来があれば、「そのために自分たちには何が必要だろう」という問いが生まれます。そこから、介護技術や認知症、マネジメント、他業界など、それぞれが必要と感じる学びにつながっていきます。
学ぶことを先に置くのではなく、目指したい未来があり、そのために学ぶ。
会社がすべての学びを用意するのではなく、学びたくなるきっかけをつくり、本人から「学びたい」という思いが生まれたときに応援する。そうした積み重ねが、学ぶ文化を育てていきます。
短期的に結果が出なかった取り組みも、なぜうまくいかなかったのかを考え、次の教育につなげれば、長期的には学びになります。
挑戦し、振り返り、また変えていく。その繰り返しの先に、学び続ける組織と、介護の価値を高めていく未来があると、ココロココは考えています。


